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第一話 貧乏でも人生を楽しみたい! Kumakura Tamami



今週のお題:セホラでオシャレ事始め。 自慢ではないですが、貧乏です! よってファッションに情熱を注ぐだけのバジェットがありません。悲しいかな、オシャレを楽しんでいる日本人留学生や就労人のきらびやかな姿を横目に見ながら自分のジーンズの破れた(オシャレ破れでない)穴を指でたどる毎日。

ファッションに無頓着というよりは、オシャレができないほど切り詰めなければいけないニューヨークのハードな生活に、ちょっとイジケているだけなのです。  




ところがある日、仕事でよくご一緒させてもらっている、メイクアップ・アーティストのマイクAKIさんが突然、「今日はタミーさんの顔をメイクする」と!  場所はタイムズ・スクエア。世界中からの観光客で賑あうスポットにいた私たちは、用事が済むといそいそと43丁目付近にあるセホラへ直行。

ここは大型コスメ店で、資生堂はもちろん、シャネルやエスティーローダー、若い人向けのキュートなブランドの化粧品がラックごとに分かれている、まさにコ スメの遊園地といった感じです。コットンや綿棒、化粧落としなどを自由に使ってテストしてオッケーなので、デートの前にここに来て、化粧直しをするオネー さんも少なくない様子です。


よく見れば鏡の前で鼻の下を伸ばしながらマスカラを付けている綺麗な女性をみるのは、違った意味で興味深い。ここでスススと引 いてしまってはいけません。

周知を気にせず、自宅の洗面所でメイクをしているかのごとく、一心不乱に筆を動かすべし。

さて、プロのメイクさんに化粧をしてもらうのは初め ての私。「どんなお顔になりたいか?」の問いに、「ミラ・ジョヴォヴィッチになりたい」と私。後ろからハリセンが飛んでこなかったのは幸いでしたが、お店 にあるテスターを使い放題で、AKIさんは手慣れた手付きで私をメイク・オーバーしていきます。
 
ああ、こわい。先端恐怖症の私はマスカラの棒が恐 い。平日の夜9時にもかかわらず、お店はなかなかの賑わい。さすが眠らない街タイムズ・スクエア。  

出来上がりはとってもエレガント!さっすが?プロフェッショナルぅ。ミラ・ジョヴォヴィッチにはなれなかったが、美しくしてもらって身も心も上機嫌。 ニューヨークみたいな大都会に住んでいると、人間関係とか、たび重なる事件等で気持ちがスカスカになります。そんな危険信号を感じ取って、SEPHORA メイク・オーバーに誘ってくれた彼女に感謝。

私は結局、欲しかったリップ・グロスが品切れで、お持ち帰りできませんでしたが、AKIさんは綺麗なブルーの マスカラを調達されていました。

帰りは吉野家で牛丼を食べ、話し込んでいたら夜中の一時半。「少しはメイクをして、自分を可愛がってあげてね」とのマイクAKIさんのお熱い言葉を胸に早朝帰宅。 しかしセホラの太っ腹なサービスに感心。いつもはまゆ墨とアイライナーとビューラーだけの私でも、ここに訪れればフルメイクの極上気分が満喫できるのねですね、先輩っ。 

第二話はこちら


文中に出てくる吉野屋は閉店しています。



2006年 add7に掲載 


ヌーヨーク・えとらんぜ ― くまくら 珠美

くまくら珠美(Tammy)Author:くまくら珠美 TAMAMI KUMAKURA ニューヨークをテーマにした作品を描いている。 現在は日本で活動中、漫画家/アートディレクター/ グラフィックデザイナー/エッセイスト/イラストレーター ねこ四コマ漫画『猫又指南』作者

くまくら珠美さんの単行本『猫又指南』は紀伊国屋ニューヨーク店さん、またはアマゾン・ジャパンで注文可能です。
 
 


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